6月2日(月)、2年生を対象に英語の授業として探究チャレンジが行われました。この日の授業では「英語を読むときの推測力」に焦点をあて、生徒たちは英文の内容を想像しながら読み進める活動に取り組みました。
◆ 課題文:塩をテーマにした英文
題材は「塩」に関する英文。私たちの身近な存在である「塩」が、実はどのような場面で使われているのか、そしてなぜ重要なのかを考えさせる内容です。本文にはやや難しい語句も含まれていましたが、生徒たちは前後の文脈や挿絵、背景知識(家庭科や理科で学んだ内容)を手がかりに、意味を推測していきました。
◆ 活動①:キーワードを手がかりに意味を推測
授業冒頭では、「意味がわからない単語があっても、すぐに辞書を引くのではなく、繰り返されるキーワードや文脈、挿絵などから推測する」ことの大切さが説明されました。
生徒たちは「塩(salt)」というキーワードが繰り返されることから、英文全体が塩の性質や用途について述べられていることに気づいていきました。
◆ 活動②:グループでの推測と確認
各自での推測後は、ペアやグループで意見を出し合いながら、英文の内容をさらに深く理解していきました。
たとえば、「おにぎり(rice ball)」という単語が出てきた文から、”freshly steamed rice” の意味を予想したり、”preserve” や “ferment” といった塩の使用目的を考えたりしました。
◆ 活動③:英語を通じた教科横断的な学び
授業中には、塩がどのように使用されるかについて以下のような5つの用途が英語で紹介され、それらを読み取る活動も行いました。
- 調味料として(seasoning)
- 保存や発酵に使われる(preservation, fermentation)
- 医薬品の製造に使われる(producing medicines)
- 消毒・殺菌に使われる(disinfection)
- 凍結防止剤として使われる(de-icing)
これらの知識は、理科や家庭科など他教科の学習とも自然に結びつく内容であり、教科横断的な探究の視点を持つ良い機会となりました。
◆ 探究的視点の深化:「なぜ必要か」「いつ始まったのか」
後半では、塩の主成分「ナトリウム(sodium)」の重要性についても扱いました。
ナトリウムは、筋肉の運動や神経の伝達、栄養や酸素の蓄積に不可欠な存在であることを英文から読み取り、「人間と塩の関係がいつから始まったのか?」という歴史的問いへと発展していきました。これは次回の授業につながる「人類と塩の歴史」への導入ともなっています。
今回の英語の探究チャレンジは、知識を一方的に受け取るのではなく、自らの知識と経験を使って「考え、推測し、つなげる」力を鍛える授業となりました。今後も、生徒たちが日常の中にある問いを言語を通して深めていく力を育てていきたいと考えています。





