7月14日、理数科2年生を対象に「理数探究 中間報告会Ⅰ」を実施しました。この中間報告会は、現在進めている研究について「動機」「目的」「仮説」「研究方法」を整理し、岡山大学の先生方から専門的な視点で指導・助言をいただき、今後の研究の方向性をより明確にすることを目的としています。今回は岡山大学から4名の先生方をお招きし、数学情報・物理・化学・生物の各分野に分かれて実施しました。
「完成した研究」を発表する場ではなく、「研究をより良くする」ための場
今回の発表会で大切にしたのは、研究成果を発表することではありません。
むしろ、
「研究テーマは本当に適切なのか」
「研究方法はこのままでよいのか」
「今困っていることをどう解決すればよいのか」
といった疑問を大学の先生方に相談し、研究をブラッシュアップすることが最大の目的です。各グループは5分間で研究内容を説明し、その後10分間、大学の先生方との質疑応答・意見交換を行いました。
大学の先生との真剣な対話
普段の授業とは違い、研究の第一線で活躍されている大学の先生方を前に、生徒たちは少し緊張した表情で発表を始めました。しかし、発表が進むにつれて、その緊張は「もっと研究を良くしたい」という思いへと変わっていきます。
「この実験方法で本当に仮説は検証できますか?」
「データはどのように整理すれば説得力が増しますか?」
「この研究をさらに発展させるにはどうすればよいでしょうか?」
生徒からも積極的に質問が飛び交い、大学の先生方からは、高校ではなかなか得られない専門的な視点から具体的な助言をいただきました。
単に答えを教えていただくのではなく、「なぜその方法なのか」「他にはどんな考え方があるのか」という研究者ならではの思考に触れることができ、生徒にとって非常に貴重な時間となりました。
研究テーマは実に多彩!
今回発表されたテーマは実に多岐にわたります。
例えば、
- AIのフェイク動画が人間の注意力や信頼に与える影響
- Raspberry Piを用いたエッジAIの精度検証
- 水による摩擦の変化と転倒防止
- 用水路のごみを効率よく回収する方法
- 宇宙塵の採取・判別方法
- 二酸化炭素の効率的な回収方法
- 生分解性プラスチックの改良
- ヒトデの再生と酸素濃度の関係
- 花粉の飛散と花粉症との関係
- モウセンゴケの触毛の反応メカニズム
など、高校生ならではの自由な発想と社会課題への関心を生かした研究が数多く見られました。研究要旨をもとに、各グループが自分たちの課題意識や研究計画を発表しました。
「探究する力」は、本物との出会いで育つ
理数探究では、「正解を覚える」ことが目的ではありません。自ら問いを立て、試行錯誤し、専門家と対話しながら研究を深めていく。この経験そのものが、生徒たちの大きな成長につながります。大学の先生方からいただいた助言を受け、生徒たちは研究計画を見直し、これから本格的な実験・調査へと進んでいきます。数か月後には、今回の発表とは比べものにならないほど深まった研究成果を発表してくれることでしょう。
理数科長より
岡山一宮高校理数科では、「高校生だからここまで」と限界を決めることはありません。大学や研究機関と連携し、本物の研究者から直接学ぶ環境の中で、生徒一人ひとりが自分の問いに向き合い、探究を深めています。知識を学ぶだけではなく、「問いを生み出し、考え続ける力」を育てること。それが、岡山一宮高校理数科が大切にしている学びです。今回の中間報告会でも、生徒たちの真剣な表情を見ながら、「これからどんな研究へ発展していくのだろう」と私自身も大きな期待を抱きました。これからの生徒たちの成長が、とても楽しみです。



