2日目は、班ごとに活動場所を分けてフィールドワークを行いました。一方の班は神庭の滝でニホンザルの行動観察。もう一方の班は、津黒いきものふれあいの里で、サイエンスラリー・水質調査・岩石調査に取り組みました。その後、午後には活動場所を入れ替え、全員が4つのプログラムを体験しました。
「知識」が「見る目」を変える
神庭の滝では、大阪大学 山田一憲先生の講義を受けた翌日に、実際のニホンザルを観察しました。
「先生、あの猿はさっき毛づくろいをしていた個体ですよね。」
そんな声が自然と聞こえてきます。前日の講義がなければ、「猿がいた」で終わっていたかもしれません。しかし、この日の生徒たちは違いました。
「なぜこの行動をしたのだろう。」
「群れの中ではどんな役割なのだろう。」
一つ一つの行動に意味を考えながら観察する姿は、まさに研究者そのものでした。私は、生徒たちの姿を見ながら、「知識は見る目を変える」ということを改めて実感しました。



教室で学んだことを、自然の中で確かめる
津黒いきものふれあいの里では、20名ずつ3グループに分かれ、
・サイエンスラリー(60分)
・水質調査(30分)
・岩石調査(30分)
の3つのプログラムを順番に体験しました。サイエンスラリーでは、雪江祥貴先生のご指導のもと、植物や昆虫、地形などを観察しながら自然を歩きます。「今まで雑草だと思っていた植物にも、それぞれ特徴があるんですね。」そんな声も聞こえてきました。
一方、水質調査では川の水を採取し、実際に水質を調べました。岩石調査では、河原の岩石を観察し、その特徴や違いを考えます。実は、この2つの活動は、生徒たちが1学期に学校設定科目「iCインクワイアリープロセス」で学習した内容です。学校で学んだ調査方法や観察の視点を、そのまま自然の中で実践する。生徒たちは、「授業で学んだことが本当に使えるんだ」と実感できたのではないでしょうか。私は、教室での学びとフィールドワークがつながった瞬間を何度も目にしました。









「答え」は自然の中にある
学校では、先生が答えを知っています。しかし、フィールドワークでは違います。猿も植物も、川も岩石も、「正解」を教えてくれるわけではありません。自分で観察し、データを集め、仲間と考え、根拠をもって結論を導く。だからこそ、本当の意味で探究する力が育っていきます。教室で学んだ知識を、自然の中で使い、さらに新たな疑問が生まれる。この循環こそが、理数科の探究活動の魅力だと私は感じています。
明日は、自分たちの学びを伝える日
こうして2日間のフィールドワークが終わりました。翌日は、いよいよポスター作成と発表です。体験したことを、どのように整理し、相手に分かりやすく伝えるのか。探究活動は、「体験して終わり」ではありません。最終日は、生徒たちの発表の様子とともに、アンケートから見えてきた蒜山研修の成果についてお伝えしたいと思います。
(つづく)