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  4. 令和8年度第1回探究チャレンジ(国語✕音楽 教科横断) J-popから読み解く「言葉の選び方」と思考の構造

本校では、教員同士が授業を公開し合い、探究的な学びを高めていく「探究チャレンジ」を実施しています。

今回は、3年生文系クラスの論理国語において、「J-popにみる表現技法」をテーマとした授業が行われました。

国語と音楽を横断する視点を取り入れた、非常に興味深い実践です。

探究チャレンジとは

「探究チャレンジ」は、有志の教員によって行われている自主的な公開授業の取組です。

日々の授業の中で、
・新しい問いの立て方
・教科を越えた視点
・生徒の思考を引き出す工夫
など、新規性・提案性のある実践を校内に開くことを目的としています。

参加は自由で、授業の空いている教員は誰でも見学に行くことができます。
いわゆる「研究授業」とは異なり、日常の延長線上で行われる点が特徴です。

授業者は、実施前に職員室のホワイトボードに
・実施日時
・教室
・授業の見どころ
を記したマグネットシートを掲示します。

さらに、職員朝礼でも紹介されるため、
自然と「見に行ってみよう」という雰囲気が生まれます。

こうした仕組みにより、
授業を開き、学び合う文化が本校に根付きつつあります。

J-popの歌詞から「重要な一節」を探る

授業は、あるJ-popの楽曲を題材に、歌詞を読み解くところからスタートしました。

生徒たちはまず楽曲を聴き、その後、歌詞全体を読みながら
「最も重要だと思う一節」
を一人ひとりが選びます。

この活動は一見シンプルですが、
・どこに注目するか
・なぜそこが重要だと感じたのか
という、自分自身の解釈を言語化する重要なプロセスを含んでいます。

対話を通して深まる解釈

次に、生徒は自分の選んだ一節について、その理由をグループ内で共有します。

互いの考えを聞き合いながら議論を重ね、最終的にはグループとしての意見を一つにまとめていきます。

さらに、代表者が他のグループへと移動し、自分たちの議論内容を説明する活動も行われました。

このような交流を繰り返すことで、一つの歌詞に対しても多様な見方があることを実感し、解釈がより立体的に広がっていきました。

数学的視点がもたらす新たな読み

授業の終盤では、授業者による解釈の提示が行われました。

ここで特徴的だったのは、歌詞を数学的な視点から捉えるアプローチです。

歌詞の中に見られる表現を、四則演算や試行錯誤のプロセスとして読み解くことで、言葉の意味が単なる感情表現にとどまらず、構造として理解できることが示されました。

この視点は、生徒にとって新鮮であり、「言葉をどう読むか」という問いに対して、新たな切り口を与えるものでした。

「なぜその言葉なのか」を問う学び

本時のポイントは、作者の言葉選びに注目することの重要性にあります。

文章や歌詞を読む際に、「なぜこの言葉が使われているのか」を考えることで、作品の理解は大きく深まります。

単なる内容理解にとどまらず、言葉の背後にある意図や構造に迫ることが、これからの読解には求められます。

探究的な学びとしての価値

今回の授業では、

・自分の解釈を持つ
・他者と比較する
・新たな視点を得る

というプロセスが自然に組み込まれていました。特に印象的だったのは、他者の意見を通して自分の考えを問い直す姿です。これはまさに、探究における本質的な学びの姿といえます。

最後に

今回の実践は、教科の枠を越えた学びの可能性を示してくれました。

国語の授業でありながら、数学的な視点を取り入れることで、言葉の理解が「感覚」から「構造」へと変わっていきます。こうした学びは、探究活動においても非常に重要です。

今後も「探究チャレンジ」を通して、教科を越えた学びの質を高めていきたいと考えています。