11月8日(金)、教員研修が行われ、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校の中川知己先生をお迎えしました。講演テーマは「中学生や高校生に自分のアイデアを見つけさせる研究指導のご紹介」で、研究テーマの見つけ方や仮説の立て方、社会に役立つ研究の重要性についての貴重なお話を伺いました。
講演内容とポイント
中川先生の講演では、研究における試行錯誤の大切さや、他人の考え方を理解することの重要性が強調されました。また、具体的な研究例として、植物観察を通じて発見に至った事例が紹介され、学びの中での発見と信頼関係の構築が教育の鍵であることが語られました。
主な要点
- とりあえずやってみる。さわってみる – 常識ではこうなるという予想を立て、それが外れたところにチャンスが有る。
- 何かに気づいてからやればいい – 自分で気が付いたこと・見つけたことの検証として行う。
- 研究の結果をもとに仮説をたてる – 研究を始める前に立てる仮説は、特に高校生には必要ない。
- 英語を訳すだけでは論文を理解できない – 批判的に読むという基本姿勢を学んでから読む。
- 研究のプロセス – 実際の観察と発見の重要性。
- 信頼関係の構築 – 生徒のアイデアを尊重し、共に考える姿勢の大切さ。
印象的なハイライト
中川先生は、「テーマが決まっていなくてもいいので、とりあえずいろいろなことをやってみる」ことの重要性や、「いい先生とは生徒より先に答えを示す人ではなく、一緒に考え、楽しむ人である」と語り、参加者にとって新たな気づきとなりました。また、「一見役に立たない研究が積み重なり、最終的に社会に役立つ研究になる」との言葉は、教員にとっても研究指導の新しい視点を与えるものでした。
感想と学び
講演を通じて、研究指導の中で生徒が自らテーマを見つけ、仮説を立て、試行錯誤するプロセスを支える重要性を再認識しました。生徒のアイデアを尊重し、信頼関係を築きながら共に学びを進めていくことが、次世代を育む教育の基本であると強く感じました。
今後、この学びを生かして、生徒たちが自分の興味を深め、自ら考える力を養う授業を提供していきたいと考えています。
