1月27日(月)1年生の数学の授業で「探究チャレンジ」が行われました。今回の授業のテーマは「数学における要約」。普段の数学の問題解決に加え、「要約」という新たな視点から数学的な考え方を探究する内容となりました。
英語の長文から学ぶ「要約」の重要性
授業は、まず英語の長文を読み、それを日本語で要約するところからスタートしました。生徒たちは本文を要約することで、文章の全体像を捉える力や、重要な部分を抜き出す力を養いました。その一方で、概要から元の本文を再現する難しさについても実感しました。この活動を通じて、「要約」が単なる圧縮ではなく、情報の本質を見極める重要なプロセスであることを学びました。
数学的な「要約」と復元の学び
「要約」という概念は、数学においても深く関連があり、授業では指数の掛け算と対数の足し算の関係を例に、「数学的な要約」の仕組みを学びました。具体的には、数値や計算の「圧縮」と、その圧縮された情報から元の形を「復元」する重要性が説明されました。
また、日常の例として、「幼児が短い文章や単語で何かを伝える際に、親がその意図を読み取る必要がある」という話題も取り上げられ、数学的思考と日常生活との関連性を感じられる工夫がなされました。
組立除法を探究的に学ぶ
「要約」と「復元」の重要性を確認した後、授業は具体的な数学の内容へと展開されました。多項式の割り算を組立除法を用いて計算手順をシンプルに要約し、計算結果を元の形に戻す復元を理解しました。生徒たちは、組立除法のルールについて自分たちで調べ、理解を深めました。グループ内で話し合ったり、動画を視聴して情報を集めたりする姿が見られ、自発的な学びが進められました。
授業者が一方的に知識を教えるのではなく、生徒自身が主体的に学ぶスタイルが徹底されており、生徒たちは「自分で学習し、知識を獲得する」充実感を得ているようでした。
学びを深める問いが生まれる
授業の最後には、生徒たち自身が「学びを深める問い」を考えました。「2次以上の多項式で割った場合の組立除法はどうなるのか?」「実数ではない係数の場合、計算はどのように変わるのか?」といった高度な疑問が出され、学びの深まりを感じさせる場面が見られました。
生徒が得た学びと今後の成長
今回の「探究チャレンジ」を通じて、生徒たちは以下のような学びを得ることができました。
- 要約の重要性と、要約から復元することの難しさを実感した。
- 数学的思考における「圧縮」と「復元」の考え方を学び、抽象的な概念を具体的な場面に応用する力を養った。
- 自ら調べ、グループで協力しながら課題を解決する主体的な学びの大切さを体験した。
今回の「探究チャレンジ」は、生徒一人ひとりが主体性を持ち、深い学びを実現するための貴重な機会となりました。生徒たちのさらなる成長に期待しています。