探究チャレンジ「見方・考え方が変わると結論も変わるか?」を実施しました!
2024年12月12日(木)、1年生の数学Ⅰの授業で探究チャレンジが行われました。今回のテーマは、長崎県から本校へ学校見学に来られた先生も参観されるということもあり、「見方・考え方が変わると結論も変わるか? ~岡山と長崎の共通項を元に考える~」と長崎のエッセンスを取り入れためあてで実施しました。このテーマは、2年生の公共の授業と同じテーマを基に構成され、生徒たちは数学的視点を活用して考察を深めました。
授業のめあて
今回の探究チャレンジでは、以下のことを目標に掲げました:
- 「見方・考え方が変わると結論も変わるか?」
- 岡山と長崎の地震に関する共通項を基に考えることで、新たな視点を得る。
授業の流れ
- 岡山と長崎の地震回数の比較 生徒たちは「地震回数が少ない」という共通項を挙げ、都道府県データランキング(2021~2024)を基に考察を進めました。
- 問1:「小地震を人工的に起こすことで、大地震を防げるか?」
- マグニチュードと震度の違いを学ぶ
- 問2:「マグニチュードを計算する方法は?」
- 各班がlog10E=4.8+1.5M(E: エネルギー、M: マグニチュード)を基に、エネルギー計算を行いました。
- 問3:「大地震1回のエネルギーは、小地震何回分に相当するか?」
- 2016年の熊本地震(M7.3)1回のエネルギーが、2024年7月29日の小地震(M3.9)約10万回分に相当することを対数計算で求めました。
- 問4:「小地震を人工的に起こすことで、大地震を防げるか?」
- 初めは約80%の生徒が「防げる」と回答していましたが、対数計算を基に正確なエネルギー量を理解した結果、最終的には5%の生徒しか「防げる」と回答しませんでした。この結果を通じて、見方や考え方が変わることで結論が変わることを実感しました。
生徒の感想
- 「マグニチュードを計算するときに指数関数や対数を使うことで、数学が役立つと実感しました。」
- 「桁数や最高位の数を求める内容が出てきて、授業で学んだことが活きたと思いました。」
- 「小地震で大地震を防ぐのが難しいことが分かり、地震の仕組みの奥深さを感じました。」
- 「数学の授業で学んだ公式が、地震のエネルギーを計算するのに使えるとは思わなかった!」
まとめ
今回の探究チャレンジでは、地震という身近なテーマを基に、数学的思考力を活用した新しい視点を学びました。対数計算や指数関数を通じて複雑な現象を理解するプロセスを体験し、見方や考え方を変えることの重要性を学ぶ良い機会となりました。
生徒たちは、数学が現実の問題解決に役立つことを実感し、今後の学びへのモチベーションをさらに高めた様子でした。このような授業を通じて、教科を超えた学びの深さと広がりを感じ取ってもらえたのではないかと思います。

