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  4. 第22回探究チャレンジー考える力を鍛えるディベート授業

―「誰もが薬局で緊急避妊薬を購入できるようにすべきである」―

11月5日、2年生保健の授業で、社会的なテーマをもとにディベートを行いました。
テーマは「誰もが薬局で緊急避妊薬を購入できるようにすべきである」。
一見センシティブに思える内容ですが、生徒たちは真剣に資料を読み込み、自分の立場を論理的に主張し合いました。

■ “賛成”も“反対”も、根拠をもって語る

授業の冒頭では、各自が事前に調べた情報をもとに立場を明確にしました。
データを根拠に自分の意見を述べること、相手の主張を正確に理解してから反論すること。
単に「賛成」「反対」を言い合うのではなく、「なぜそう考えるのか」「どうすれば社会全体がより良くなるか」を筋道立てて考えることを目指しました。
まさに“探究する姿勢”が問われる場面です。

■ ジャッジの視点で「論理」と「共感」を評価

ディベートを聞く側の生徒は“ジャッジ”として、論点の整理や根拠の明確さ、相手への配慮を基準に評価を行いました。
発言をただ採点するのではなく、「説得力」「データの正確さ」「感情への訴え方」といった多面的な観点から判断します。
これにより、生徒たちは「聞く力」と「批判的思考力」をバランスよく育んでいました。

■ 学びの本質は「自分の意見を持つこと」

授業の終盤には、勝敗発表のあと、全員がコメントを記入し、他者の意見から気づいた点を共有しました。
「相手の意見を聞くうちに自分の考えが変わった」「“正解”があるわけではないことに気づいた」といった声も多く聞かれました。
知識を活用し、他者と対話しながらより良い答えを模索する。
このプロセスこそが、一宮高校の“探究チャレンジ”の根幹です。

■ 教員コメント

担当の佐古先生は次のように語ります。
「保健の授業は“知識を覚える場”ではなく、“生き方を考える場”。
ディベートを通じて、自分の意見を根拠をもって語れる生徒を育てたいと思っています。」